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カワムラ歯科クリニック  たからまち総合診療クリニック 

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早寝早起き朝ごはん テレビ・ビデオ・ゲームを止めて外遊び

小児科2008/08/13

 コンビニエンスストアの普及やゲームセンターの深夜営業に影響されて、乳幼児でも夜遅くに大人に付き合わされてこのような場所で見かけるようになりました。大人が子どもの生活と大人の生活がしっかり違うのだという理解が足りないためか、子どもの生活を乱しています。こんな状況を危惧して、平成十八年度から文部科学省が中心となって「早寝早起き朝ごはん」運動が始まりました。

 家庭内でも、勉強ばかりではなく、ゲームをしたりテレビを見たりのために、睡眠時間を削って生活している児童生徒は少なくありません。朝の時間が少ない、あるいは親が朝ごはんを食べないので子どもにも食べさせないという親も増えてきているようです。

 人間の体は何もしなければ二十五時間のサイクルで動きます。朝に早く起きて、しっかりと朝日を浴びると体内時計がリセットされて「さぁこれから活動しよう」という体になります。この状態で朝ごはんをしっかり食べると、脳の活動に必要なブドウ糖が供給され、学校で習うことがしっかりと頭に入るようになります。学校から帰ってきてゲームを止めて外でしっかり遊ぶことで体が作られます。時間を工夫して夕ご飯を食べて夜九時までに寝るようにすると、成長ホルモンがしっかり出て背が伸び、体の余計な脂肪を消費して筋肉に変える準備をします。

 このように生活リズムをしっかりして、学校生活を送るようになると塾に行くなどをしなくても学力が上昇することが多くの小中学校で証明されています。子どもの持っている力は無限ですが、大人の都合で子どもの本来の姿、「早寝早起き朝ごはん」を邪魔すると、せっかくの力を無駄に消費してしまいます。

 最近、青年の殺人事件が新聞を賑わせています。その子どもたちに共通する事柄はゲームにはまっていたり、テレビやビデオが持つバーチャルな世界と現実との区別がうまくついていない事とも言われています。子どもたちの間にあるコミュニケーション力の問題もこういったことが一因になっているとも考えられています。子どもたちの未来のために、早寝早起き朝ごはんとノーテレビをぜひ実践してください。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(  「」掲載)

メタボじゃなくてもご用心!

内科2008/08/13

 昨年の流行語大賞となった「メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)」。危険因子として、肥満・高血圧・高血糖・高脂血症(特に高中性脂肪・低HDLコレステロール)が挙げられ、欧米では、このうち3つ以上があてはまると「メタボリック症候群」と診断されます。

 しかし、日本の診断基準では、肥満(ウエストサイズ―男性85cm以上、女性90cm以上)が必須で、更に、高血圧・高血糖・高脂血症のうち2つ以上があてはまる場合となっています。つまり、血糖値がかなり高くても、太っていなければ同症候群には該当しないことになります。しかし、やせた人でも、体質的に高血糖や高血圧を起こしやすい人がいて、そういう人は太っている人よりむしろ心筋梗塞(こうそく)や脳卒中の危険性が高いという報告もあるので、メタボじゃないからと安心する訳にはいきません。

 肥満の指標として、ウエストサイズのほかに、BMI(体格指数)という測定の方法があり、

体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算定されます。

 BMIでは、20未満がやせ、20~24が正常、25以上が肥満と診断されます。この基準を満たしていると、やせや肥満に関係する合併症が少なくなり、最も病気になりにくいといわれる数値を算定したものです(ただし、これはあくまでも指標であって、骨格や筋肉のつき方で異なるため参考程度にしてください)。

 もし、「メタボリック症候群」や肥満の傾向がある方は、まず、体重を目安に減らしましょう。

 体重のおよそ5%を減らすと、血糖値・血圧・中性脂肪値が改善されることがわかっています。そして、体重の5%を減らすには2~3カ月程度かけて無理のない減量をしましょう。急激なダイエットで体重が減るのは、脂肪ではなく水分が減り、さらに体が飢餓状態を感じると体内のたんぱく質が分解されるため、筋肉が減ることも知られています。

 今のこの時期が、季節的にも心地よく運動するには適しています。明日の朝、通勤やお買い物は少し遠回りをして散歩をしてみてはいかがでしょうか。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(  「」掲載)

白目が黒目に入ってくる 〜翼状片

眼科2012/08/01

 白目(結膜:けつまく)が三角形の形をして目頭側から黒目(角膜:かくまく)の中に入ってくる病気があります。それを翼状片(よくじょうへん)と言います。

大きくなってくると充血しやすくなるために目立ってきます。
放っておくと角膜の中央部まで伸びてくるため瞳孔(どうこう)を覆ってしまい、ものが見えなくなってしまいますから、大きくなったらやはり切り取らなければなりません。
でも、伸びてくるスピードはとっても遅いため、角膜に入り始めてから中心部に達するには10年以上かかるでしょう。
点眼液で多少充血を押さえることはできても、伸びることを完全に押さえることはできません。

 角膜は本来透明でなければならないのですが、切り取った部分は多少なり白く濁りが残ることもありますし変形して乱視が出ることがあるため、なるべくなら瞳孔に達しないうちに切り取ることが必要です。
一般的に角膜のふちと中心部の中間くらいまで大きくなると充血も強くなり目立ってくるので、手術することが多いようです。

 手術は翼状片を切り取ったところに正常な結膜を寄せてきて縫いつける手術をするのですが、手術したあとまた再発する場合も数%はあります。
手術のあとはしばらくの間はゴロゴロして一時的に充血が強くなります。

 翼状片のように白目(結膜)と黒目(角膜)の境目に何かが出来ていて充血する病気があります。
よく見ると結膜に少し盛り上がったところが出来て、そこを中心に充血しています。
それを瞼裂斑(けんれつはん)、充血して結膜炎を起こした状態を瞼裂斑炎(けんれつはんえん)と言います。この瞼裂斑は翼状片の初期のようにも見えますが、角膜の中には入ってくることはありません。

 そのほか黒目の縁に出来る角膜潰瘍(かくまくかいよう)も白く見えることがあるので、黒目の縁に異常を感じるようでしたら、眼科を受診してみてください。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2012年8月1日 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

緑内障について

眼科2008/08/13

 緑内障とは、視神経が障害され視野(正面を向いて前方を見つめた時に上下左右の見える範囲)が狭くなったり、部分的に見えなくなる目の病気をいいます。眼球に一定の張りを与えて形を保つ圧力のことを眼圧(がんあつ)といいますが、房水(ぼうすい)という眼内の水分がこの役割を担っています。

 房水は、毛様体(もうようたい)というところから生産され、目の中を循環しながら組織に栄養を与え、最終的には隅角(ぐうかく=房水の出口)を経て血管に流れ出ていきます。この流れがスムーズである限り、眼圧は一定に保たれています。ところが、房水が排出される隅角が目詰まりを起こすと、目の中の房水が多くなりすぎて目がパンパンに張ってしまいます。これが、眼圧が高い状態です。

 急激に眼圧が上がると視神経はすぐに傷つきます。また、眼圧がそれ程高くなくても、上昇している期間が長ければ徐々に傷ついていきます。眼圧の正常範囲は10~21mmHgとされていますが、視神経がどのくらいの眼圧に耐えられるかは個人差によります。

 実際、眼圧が正常なのに緑内障をわずらっている人が緑内障全体の半数以上を占めています。ですから、眼圧が正常でも決して安心はできません。多くの緑内障は、初期の段階では自覚症状はほとんどありません。実際、視野障害が起きていても視線を動かすなどして無意識に両方の目で補い合って物を見ているため、自分では視野障害に気付かないことが多いのです。また、視力は末期まで良好に保たれるため、視力を測っても緑内障が発見されないこともあります。

 現在、日本では四十歳以上の十七人に一人が緑内障に罹患(りかん)しており、自覚症状がないために緑内障患者さんの約九〇%が治療を受けていないといわれています。

 早期発見、早期治療のため、何も症状がなくても、一度は眼科検診を受けることをお勧めします。


Text by 吉田眼科病院 目谷 千聡(  「」掲載)

次世代型矯正 インビザライン

矯正歯科2014/09/24

 歯列矯正というと、歯に付ける銀色のボタン(=ブラケット)やワイヤーなど目立つ装置を思い浮かべるかもしれません。
しかし、今ではワイヤーを使わずに歯列矯正を行う「マウスピース矯正」があります。
マウスピース矯正とは、取り外し可能なマウスピースを定期的に交換しながら歯を移動させる治療法です。

 しかし、マウスピース矯正といっても1種類だけではなく、数多くの種類があります。その中でも精度が高い診断、治療が可能な「インビザライン」という歯列矯正システムが世界中で注目を集めています。これは、3D画像化技術や3Dプリンター(光造形)技術を駆使して、歯の移動をシュミレーションし、治療ブラシを決定。そして、治療の最終段階のマウスピースまでデザイン、製造を行い、治療を進めます。「インビザライン」の特長として
①装置が透明で目立たない
②取り外しが可能で衛生的
③痛み・違和感が少ない
などが挙げられます。
また、他のマウスピース矯正と異なり、装置を製作するために何度も何度も歯型を取る必要がないのも利点といえます。

 アメリカで開発された「インビザライン」は、世界中で250万人以上の方々が治療を受けられております。
(2013年12月現在)日本でも東京、大阪など大都市を中心に広まっており、インビザライン専門の矯正歯科医院があるくらいです。

 マウスピース矯正は表側に装置を付ける矯正治療法(唇側矯正)と比べて、治療期間がかかりすぎる、仕上がりが良くない、治せる症状が少ないなどといわれておりましたが、次世代型のマウスピース矯正といえる「インビザライン」は絶え間ない改良が日々なされており、今では期間、仕上がりに差がなくなってきており、重い症状の方にも対応できるようになってきております。
ただし、年齢や症状によってはマウスピースのみで対応しづらい場合もありますので、詳しくは、「インビザライン」に詳しい矯正歯科医にご相談下さい。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2014年7月15日 「青いぽすと」掲載)

十代の女性へ

産科婦人科2008/08/13

 最近、函館市では十代の人工妊娠中絶が多い。北海道の十代の女性の性感染症が他県に比べて多い、という記事がありました。

 日常の診療でも十代の女性の妊娠、性感染症の患者さんを診る事が増えてきているようです。

 思春期には二次性徴が出現し、性の成熟が進み、異性への関心が高まり、接近欲求、性行動へとすすみます。雑誌、TV、インターネット等からの性情報の氾濫(はんらん)のなかで、十代の性に対する意識も大きく変わってきているようです。

 性行動に至る理由も、「愛しているから」「好きだから」というのと同じくらいの割合で、「好奇心で」「遊びで」「ただ何となくということで」とアンケートに答えています。妊娠、性感染症の知識も不十分なようです。

 婦人科医がここで言えることは、性行動には必ず妊娠と性感染症がつきものだということです。

 望まぬ妊娠のために、人生設計を変えなければならなくなったり、性感染症のために妊娠できなくなったり、と相手の体や心を傷つけることのないように。正しい知識を身につけてください。

 性感染症には、症状のすぐ現れる淋病、トリコモナス膣炎等と、症状が現れるまでに数カ月から十年もかかるもの、クラミジア頚管炎(けいかんえん)、エイズ等があります。何も症状が無いからと安心できません。予防法は簡単です。コンドームです。日本では決まった相手を持つ方のほうが、多数のパートナーを相手にしている人よりコンドームの使用率が高いという諸外国と正反対のアンケート結果があります。これでは性感染症が増えて当然かもしれません。

 妊娠は月経が二十八日周期であれば、月経開始日より十四日目に妊娠。十日目より十五日目が危険日といわれていますが、十代の女性では周期が一定ではなく、遅れがちだったりすると、いつが危険でいつが安全なのかわかりづらく、常に避妊することが大事です。

 最後に「コンドームが破れた」「レイプされた」時の緊急避妊としてモーニングアフターピルというものがあります。七十二時間以内に服用すれば高確率で妊娠を防ぐ事ができます。

 婦人科医に相談してください。


Text by 松浦 敏章(  「」掲載)

リンゴ病は子供だけの病気ではありません

皮膚科2012/03/19

 リンゴ病はヒトパルボウイルスB19というウイルスの感染です。
2~12歳くらいの子供に多く、両頬の赤み、四肢のレース状の赤みが特徴的です。
発熱などの全身症状が出ることは殆どありませんが、赤血球が壊されることがありますので、貧血の人や妊婦が感染した時には注意が必要です。
発疹が出て気が付いた時には感染力はありませんので、隔離や出席停止は必要ありませんが、予防ができないことにもなります。

 最近多くみられるのが、両親など大人への感染です。
大人の場合は、頬が赤くなることはありませんが、手足の腫れが強く出て、痛みを伴い関節が動かせなくなることがあります。
その時は、腫れを治す内服薬がありますので、早目に病院を受診して下さい。
お子さんがリンゴ病になってから1週間前後は、症状が出ないか気を付けましょう。


Text by うめき皮膚科 梅木 薫( 2012年2月20日 「みなみ風」掲載)

月経困難症の原因である子宮内膜症について

産科婦人科2010/06/15

 月経困難症とは、月経時に下腹部や腰に痛みを感じたり、下痢や頭痛、イライラするなど日常生活に支障をきたすことを言います。 今回は、その原因となる子宮内膜症について書こうと思います。
子宮内膜症とは、子宮内膜あるいはそれに類似した組織が子宮腔以外(腹膜・卵巣・卵管・腸など)に発生し、女性ホルモンの刺激をうけることにより増殖し、さまざまな症状を引き起こす疾患です。
また、子宮の筋肉内に病変が発生するものは、子宮腺筋症といいます。
子宮内膜症のほとんどは骨盤内に発生し月経時に子宮内膜と同様にはがれて出血します。
また、卵巣内で増殖すると、卵巣に毎月チョコレート状の古い血液がたまり、大きく膨れ上がり、チョコレートのう胞となります。 主な症状は、月経痛・月経時以外の下腹部痛、性交痛、排便痛、出血が多い過多月経や不正出血などの月経異常です。
そして、卵管や腹膜などの癒着によって卵子をつかみづらくなり不妊の原因にもなります。
子宮内膜症の患者様の30~40%が不妊であり、不妊の女性の50%に子宮内膜症があるといわれています。 検査は、問診、内診、直腸診、血液検査、画像診断、腹腔鏡など必要に応じて行います。 治療として、重症の場合は手術をして病巣を除去する方法と薬物療法があります。
薬物療法とは鎮痛剤で痛みを軽減させたり、ダナゾールやGnRHアナログという薬で病変を縮小させたりします。
その場合女性ホルモンが低下しますので更年期障害のような症状が出ることがあります。
また、避妊にも用いられるピルを服用することで、月経の出血量を少なくし、月経痛を改善させる方法もあります。 今まででしたらピルは自費扱いでしたが、最近は子宮内膜症の治療薬として「ルナベル配合錠」というピルが、保険適用となり患者様に使いやすいものとなりました。
ただの月経痛だと我慢せずに、つらい症状がある方は、婦人科を受診してみて下さい。 前回子宮頸がん予防ワクチンについてお書きしましたところ、多くの方々からお問い合わせがあり、接種される方も増えてきました。
1回目接種後、1カ月後に2回目、半年後に3回目の接種となります。
子宮がん検診と同様にワクチン接種をおすすめします。


Text by 櫻田芳弘( 2010年6月15日 「青いぽすと」掲載)

足がむくむようになったら

泌尿器科2022/07/26

足のむくみは、食事で摂った水分や塩分の一部が尿として排出されず下半身にたまってしまう状態です。
原因のひとつは腎臓からの塩分排泄の低下です。塩分は体内で水と一緒に移動します。塩分排泄が低下すると腎臓で作られる尿の量も減少してむくみます。

それに下肢の筋力低下が加わり足のむくみになります。ふくらはぎは第2の心臓とも言われ下半身の血液循環を担います。筋力低下により下半身の水分を上半身へ押し上げることができないので足がむくむのです。

足がむくむようになったら行うべき対処法

塩分の排泄が低下しているので、塩分の摂取を少なくすることでむくみの改善が期待されます。1日食塩量は成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満、高血圧や腎臓病など持病のある方では、6g未満が推奨されています。調味料や食品に表示されている「食塩相当量」を確認する習慣をつけて適正な制限を目指しましょう。

下肢の血液循環を良くするために踵を上げ下げする体操(カーフレイズ)もおすすめです。朝から夕方までまめに行うようにするとむくみが解消することがあります。弾性ストッキングを起床時から夕方まで装着したり、夕食前に下肢を挙上して30分くらい横になるのも効果的ですが、持病によっては禁止されることもあるので、かかりつけ医へ相談しましょう。

足がむくむようになったら注意すること

動脈硬化が潜んでいるかもしれません。動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞、狭心症、腎臓病の原因となることがあります。動脈硬化以外の病気でむくみが生じることもあります。日中に尿が作られない分だけ夜間の尿量が増えて夜間頻尿になることも。

むくみや夜間頻尿が続いている方は、かかりつけ医などへの相談が必要です。


Text by たんだ泌尿器科 田崎 雅敬( 2022年7月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

大腸がんを予防しよう

 2012年の北海道の男性大腸がん死亡率(人口10万人あたりの死亡者数)は全国平均より高く、さらに道南は北海道の中でも死亡率がひときわ高い地域です。女性も函館市を含む南渡島では全国・全道平均より高くなっています。では、大腸がんで命を落とさないようにするにはどうすればよいでしょうか?

 がんの予防は、がんにならないよう食事や環境を整える1次予防と、がんになっても早期に発見して治す2次予防に分けられます。まず1次予防ですが、大腸がんのリスクを高めるといわれているものには、加工肉(ソーセージなど)、脂質(油物)、過度の飲酒、喫煙、肥満、が挙げられています。反対に、食物線維、野菜、果物、牛乳を適切に摂取すること、適度に運動すること、これらはリスクを減らすといわれています。一般に食事の欧米化が進むと大腸がんが増加しますが、食事の内容から特定の食物や成分を評価することは困難な場合も多く、必ずしも全ての研究で同じ結果が得られているわけではありません。しかし可能性を考えて日頃これらに気をつけることが大切です。次に2次予防、つまりがんになっても治せる段階のうちに発見するには検診を受けることです。大腸がんの発見には肛門からカメラを入れる大腸内視鏡検査が最も優れていますが、前処置(下剤をかけるなどの検査の準備)が大変だったり、検査中の苦痛の度合いが大きい場合もあり積極的に受けたいと思う方が少ないのが難点です。そのため大腸がんの検診としては便に血が混じっていないかを調べる便潜血反応検査が第一段階の検査として全国的に採用されています。検査で陽性の場合は内視鏡検査に進むことになります。便潜血反応検査は毎年受けることにより大腸がん死亡を60%以上減らすことが証明されています。函館市の場合は年1回40歳以上の方は低額の自己負担で、70歳以上の高齢者の方等は無料で受けることができますので積極的に活用しましょう。


Text by 弥生坂内科クリニック 渡辺 雅男( 2017年2月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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